VESAマウント 【VESA mount】 VESA規格 / FDMI / Flat Display Mounting Interface / FPMPMI / Flat Panel Monitor Physical Mounting Interface
概要
VESAマウント(VESA mount)とは、液晶ディスプレイや液晶テレビの背面を壁やアームスタンドなどに固定するための金具やネジ穴の位置や寸法などを定めた規格。業界団体のVESAが1997年に策定した。机の隅などに設置したアームスタンド(モニターアーム)の先端にディスプレイを取り付けたり、複数の装置をマルチディスプレイマウントなどの什器に固定して上下左右に並べて設置する際に、パネル背面を什器側に固定するための仕様を定めている。
12~23インチの小型ディスプレイでは「MIS-D」(Mounting Interface Standard-D)と呼ばれる規格が用いられ、75mm四方の正方形の四隅にネジ止めする規格(「VESA75」とも呼ばれる)と、100mm四方の規格(「VESA100」とも呼ばれる)がある。前者がよく用いられる。
23~31インチの中型ディスプレイでは「MIS-E」が規定され、200mm×100mmの横長の長方形の四隅と長辺の中間の計6か所で止める規格が用いられる。31インチ以上の大型ディスプレイでは、筐体サイズに応じて縦横に200mm間隔で多数のネジ穴を設ける「MIS-F」規格が用いられる。
極小さな機器には4~8インチ向けの「MIS-B」(50×20mm)や8~12インチ向けの「MIS-C」(75mm×35mm)も用意されている。市販のスタンド付きの一般的な液晶ディスプレイ製品の多くも、パネル部分の背面にVESAマウント用のネジ穴が用意されており、什器に固定することができる。
規格名称
規格制定当初は「FPMPMI」(Flat Panel Monitor Physical Mounting Interface)という名称だったが、仕様拡張に伴って現在の「FDMI」(Flat Display Mounting Interface)に改称された。旧FPMPMIは現行規格のMIS-Dに相当する。
一般には「VESA規格」「VESAマウント」と呼ばれることが多いが、「VESA」(Video Electronics Standards Association)自体は映像関連技術の標準化を推進する業界団体の名称であり、VESAが発行している規格はディスプレイのマウント仕様だけでなく映像信号の入出力仕様など様々なものがある。