読み方 : ビーエヌシー
BNCコネクタ【Bayonet Neill-Concelman connector】
概要
BNCコネクタとは、同軸ケーブルの先端に取り付ける接続端子の一種で、映像信号や高周波信号の伝送に広く用いられる円筒形のコネクタ。差し込んでから外殻を約90度回転させてロックする「バヨネット機構」(bayonet mount)を備え、工具なしで素早く確実に着脱できる。

レセプタクルのガイドに位置を合わせて挿入し、先端のリング部分をわずかに回転させるとバネの力で固定される。逆方向に回せばすぐに取り外せる。頻繁に抜き差しを行う現場での作業性に優れており、ネジ式コネクタに比べて短い時間で着脱できる。
対応インピーダンスは50Ωと75Ωの2種類が一般的である。50Ω系は無線通信機器や計測機器に、75Ω系はテレビ放送や映像伝送に用いられることが多い。外見は似ているが内部構造が異なるため、インピーダンスの異なる製品を混在させると信号の反射や減衰が生じる。
映像・放送分野では、放送局や映像制作現場で業務用機器を接続する標準的な端子として定着しており、SDI規格による映像伝送においてもカメラやスイッチャー、モニター間の接続に使われる。計測分野ではオシロスコープや信号発生器に標準搭載されており、安定した高周波信号の入出力を確保する上で欠かせない存在である。
通信分野では、1980~90年代に普及した初期のイーサネット規格「10BASE-2」において、同軸ケーブルとBNCコネクタを組み合わせたLAN配線が用いられた。現在のネットワーク環境ではLANケーブルや光ファイバーへの移行が進んでおり、データ通信用途ではあまり使われていない。IEC(国際電気標準会議)ではBNCコネクタの規格を「IEC 60169-8」として標準化しており、他に日本のJIS規格にある「JIS C 5412」や、米軍が調達先に求めるMIL規格にある「MIL-C-3608」「MIL-C-39012」なども参照される。
(2026.5.27更新)