ガンマ値 【gamma value】 γ値
表示装置で発光素子などに対して加える電圧の変化と、対応する輝度の変化は正比例とはならず、入力値を装置に固有の指数でべき乗した値に比例するという関係になることが多い。
この固有の指数のことをガンマ値と呼び、機器の種類や原理、個別の製品の設計などによって異なる。液晶ディスプレイの場合は2.2前後の値となる。
ガンマ補正 (gamma correction)
画像や映像の色の明暗が出力機器で正しく表示されるよう、対象機器のガンマ値に応じた色の補正を行うことをガンマ補正(gamma correction)という。
画素の色データをそのまま入力値として表示装置に像を写すと、装置のガンマ特性に応じて色にひずみが生じ、中間階調の色が本来より過度の暗くなったり明るくなったりする。これを避けるため、機器の持つガンマ値を打ち消すようにデータに補正を加え、表示された状態が本来の色に近づくようにする。
例えば、液晶ディスプレイのガンマ値は約2.2であるため、画像の色データをそのまま入力すると本来より暗く沈んだ表現となってしまう。このとき画像側にガンマ値約0.45(2.2の逆数)の補正をかけた値を入力すると、本来の表現に近い像が得られる。
実際には、ある機器に合わせたガンマ値が設定された画像などを別の機器で扱う場合に、特性の違いによる明暗の歪みが生じないようガンマ値が1に近づくよう補正することを指すことが多い。
(2018.11.10更新)