IPS液晶 【In-Plane-Switching】 IPSパネル
概要
IPS液晶(In-Plane-Switching)とは、液晶ディスプレイの方式の一つで、液晶分子に電圧をかけるとパネル面に水平な方向に回転するもの。垂直方向の動きが加わる他方式より視野角が極めて広いのが大きな特徴。偏光板の間に封入した液晶分子に電極から印加し、最大で90度回転させることによりバックライトの光を遮ったり通したりする。電圧を加えたときに光を通すノーマリーブラック型のパネルとなる。
見る角度によって色味やコントラストが変化しにくい特徴があり、視野角が上下左右178度とほぼ真横や真上・真下からでも正しく見ることができる製品が多い。ただし、応答時間が長いため動きの激しい映像などは苦手で、光を遮断した状態でもバックライトの光が漏れやすいためコントラスト比は上げにくい。
1996年に日立が初めて実用化し、発色の良さから医療用やDTP用のディスプレイ装置、液晶テレビの上位機種などに採用されたが、低コストの製造方式なども開発され様々な用途や価格帯の製品に採用されるようになっている。
(2018.12.7更新)