プロジェクタ 【projector】
概要
プロジェクタ(projector)とは、画像や映像を表示するディスプレイ装置の一つで、壁面などに設けられた平たい投影面に向かって光を照射して像を映し出す装置。大型スクリーンなどを用いて極めて大画面の表示を得ることができる。コンピュータなどから受信した映像信号を筐体側面のレンズから強力な光線の束として照射する装置で、光を平たい面で受けると像を結んで表示内容が見える。ただの壁面でも表示できるが、布や樹脂などで作られた白色のスクリーン(幕)を用意することが多い。
映画の映写機と同じ動作原理であり、面自体が発光・発色して表示する液晶ディスプレイなどの装置に比べ低コストで巨大な表示面を得ることができる。大人数で同じ画面を見る必要がある会議や発表などの場でよく利用されるほか、機器の低価格化でホームシアターなどでの採用例も見られる。
主な種類
1970年代に実用化され、当初はテレビやモニターに用いられる「CRT」(陰極線管、ブラウン管)に表示された像をレンズで投影する「CRTプロジェクタ」が普及した。1990年代になると光源からの光を液晶パネルを通して投影する「液晶プロジェクタ」が実用化された。
2000年代には光源からの光を数百万の極微細な鏡(DMD:Digital Micromirror Device)を内蔵したマイクロチップに通して像を形成する「DLPプロジェクタ」(DLP:Digital Light Processing)が普及した。現在は液晶型とDLP型が主流となっている。高級機種には反射型液晶を内蔵した「LCOSプロジェクタ」(LCOS:Liquid Crystal On Silicon)も見られる。
(2024.7.1更新)