VRR 【Variable Refresh Rate】 可変リフレッシュレート
概要
VRR(Variable Refresh Rate)とは、ディスプレイの画面書き換え頻度(リフレッシュレート)を動的に変化させる技術。コンピュータ側のビデオカードの画面書き換えとディスプレイ側の書き換えのタイミングを同期させるために用いいられる。テレビやディスプレイ(モニター)などの電気的な表示装置は、外部から映像信号を受信して毎秒数十回という高頻度で画面全体を常に書き換えている。書き換え頻度のことを「リフレッシュレート」(refresh rate)と呼び、機器の性能や表示モードなどに応じて通常は固定されている。例えば、60Hz(ヘルツ)に設定されていれば、1/60秒ごとの等間隔で毎秒60回の書き換えが行われる。
一方、コンピュータで動画を再生したりグラフィック表示のゲームなどをプレイする場合、ソフトウェア側が画面を書き換える頻度が存在する。これを「フレームレート」(frame rate)という。コンピュータとディスプレイの書き換えのタイミングが一致すれば滑らかに表示されるが、ズレが生じると表示の崩れ(ティアリング)や画面への書き換え反映の遅れ(スタッタリング)に繋がる。
近年では3DCG(3次元コンピュータグラフィックス)を応用したゲームなどで処理の負荷の増減に応じて書き換え頻度を上下させる可変フレームレート技術が広まっており、ディスプレイ側とのタイミング不一致による表示品質の低下が問題となっている。
VRRはビデオカード側からフレームレートをリアルタイムで通知することでリフレッシュレートを一致させる技術で、30~144Hzといったあらかじめ規定された範囲内で自動的に変化させることができる。ビデオカード側とディスプレイ側が同じ技術規格に対応している場合に有効にすることができる。
VRRの技術仕様として有力なものに米AMD社のRadeonシリーズなどに搭載されている「AMD FreeSync」と、米エヌビディア(NVIDIA)社のGeForceシリーズなどに搭載されている「G-SYNC」があり、いずれかが用いられることが多い。どちらの規格にも対応しているディスプレイ製品も見られる。