ヘッドアップディスプレイ 【HUD】 Head-Up Display

概要

ヘッドアップディスプレイ(HUD)とは、人間の視野の中に、周囲の光景に溶け込むよう重ね合わせて情報を投影させる表示装置(ディスプレイ)。自動車のフロントガラスに像を投影させる技術などを指し、頭部に表示装置を装着するヘッドマウントディスプレイ(HMD)とは区別される。

もとは軍事用の技術で、戦闘機のパイロットが計器に視線を落とさず瞬時に情報を得ることができるよう、キャノピー(風防)部分に像を投影して視界を遮ることなく透過的に表示する技術として開発された。米軍の戦闘機や軍用ヘリに組み込まれている例が有名である。

近年では民生用にも実用化が進み、市販の乗用車でもフロントガラスに速度計や道案内などを透過的に表示するHUD機能を持ったモデルが存在する。外装と一体化した装置だけでなくアクリルやガラスなどでできた透明な表示板を室内側に設置する方式もある。

ゲームのHUD表示

ビデオゲームの分野では、情報の表示のために画面を区切らずに、周囲の光景に重ね合わせて表示することを「HUD表示」あるいは略してHUDということがある。

主人公のステータスやメッセージなどを画面の隅の固定位置に透過的に表示するものを指す場合と、画面上に登場したキャラクターなどの情報をその近くに表示する手法を指す場合がある。

(2018.9.10更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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