読み方 : さいど

彩度【saturation】chroma

概要

彩度とは、色を表す三つの属性の一つで、色の鮮やかさや純粋さの度合いを表す指標。無彩色で最小値となり、純色で最大値となる。HSVやHSLなどの色空間では「S」(Saturation)として扱われ、画像編集やデザインの分野で色調を調整する際に用いられる。
彩度のイメージ画像

彩度が最も低い状態は白・黒・灰色などの無彩色であり、色味を持たないため彩度は0となる。一方、他の色が混ざっていない純色は最も高い彩度を持つ。彩度が高い色は鮮明でくっきりとした印象を与え、彩度を下げていくと色合いは次第に灰色へ近づき、ぼんやりとくすんだ印象になる。一般に、異なる色を混ぜ合わせるほど彩度は低下していく傾向がある。絵の具やインクなどの色材を混合した場合も、反射する光の波長成分が複雑になるため彩度は下がる。

彩度を数値で表す際には、表色系によって尺度が異なる。0を最小とし1を最大とする尺度で表す場合もあれば、0から100までのパーセンテージ、あるいは0から255までの整数値で表す場合もある。HSV(HSB)やHSLHLS)といった色空間では、彩度は「S」(Saturation)という項目で表され、色味を表す色相(H:Hue)、明るさを表す明度(V:Value、B:Brightness)または輝度(L:Lightness)という二つの属性と組み合わせることで、一つの色が一意に決まる。

工業規格やデザインの分野で用いられるマンセル表色系などの伝統的な色彩体系では、彩度に相当する度合いは「クロマ」(Chroma)と呼ばれ、中心の無彩色軸からの距離として定義される。マンセル表色系では、色相によって最大となる彩度の値が異なる。日常的な色彩表現では彩度とクロマが同義語のように扱われることもあるが、専門分野では区別して用いられる場合がある。

画像編集ソフトやデザインツールでは、彩度を調整するスライダーや数値入力欄が用意されていることが多い。数値を上げることで写真の色味を鮮やかにし、下げることで落ち着いた色調に変更できる。彩度を完全に0にすると、通常は白黒の階調だけで構成される画像となる。彩度が高い色は広告や標識、映像表現などで強い視覚的効果を生み、彩度を下げた色は自然な雰囲気や控えめな表現に利用される。

(2026.6.13更新)
 

他の辞典等による「彩度」の解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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