FCS 【Frame Check Sequence】 フレームチェックシーケンス
概要
FCS(Frame Check Sequence)とは、通信途上でデータに誤りが生じていないか調べるため、送信時にデータに付加される誤り検出符号のこと。プロトコル(通信手順)の仕様の一部として規定される。イーサネット(Ethernet)などの通信規格では、データを固定長のフレーム(frame)と呼ばれる単位に分割して送受信する。フレームは送信元や宛先などを記した先頭の制御情報(ヘッダ)と送りたいデータ本体(ボディあるいはペイロード)からなる。
FCSはフレーム全体から一定の計算手順で算出した固定長の短いデータで、フレームの末尾(ペイロードの後ろ)などに付加して送信される。受信側は受け取ったフレームから送信時と同じ手順で計算を行い、算出した値が送られてきたFCSの値に一致すれば、途中で内容が喪失したり破損していないことを確認できる。一致しない場合は受信データに誤りがあるため、送信側にエラーを通知して再送を要求する。
FCSの仕組み自体はEthernetやHDLCなどの様々なプロトコルに採用されているが、FCSの算出法やデータ長、フレーム内での格納位置などはそれぞれの規格によって異なる。例えばEthernetの場合、フレームの最後尾に4バイトのCRC(Cyclic Redundancy Code:巡回冗長符号)を付加することと定められている。
(2019.3.1更新)