パリティエラー 【parity error】
概要
パリティエラー(parity error)とは、記憶装置やデータ伝送路でパリティチェックにより検知されたビット反転エラー。ある長さのビット列に正しく記録あるいは伝送されなかったビットがあることを示している。パリティチェックはデータの誤り検出方式の一つで、ビット列中に含まれる「1」の数が偶数か奇数かを表す「パリティビット」という符号を算出してデータに付加する手法である。最も単純な誤り検出符号で、1ビットの誤り検出しかできないが算出や検証が容易で高速なため広く普及している。
データの受信・読み出し側でパリティビットの値と「1」の数から両者に矛盾しないか検証し、不整合な場合にはパリティエラーとして申告する。データとパリティを合わせたビット列の中に奇数個の反転したビットがあることを示している。3ビット以上が同時に化けることは稀なため、通常はいずれかの1ビットにエラーがあるとみなされる。
宇宙線の照射や静電気放電(ESD)など、偶発的に生じる外部からの電磁気的な干渉により一度限り起きるものを「ソフトパリティエラー」、記憶素子や回路、配線、端子などの破損や劣化などで頻繁に、あるいは恒久的に生じるものを「ハードパリティエラー」ということがある。前者はデータの再送などで対処できるが、同じ装置で繰り返しパリティエラーが生じる場合は後者を疑い、装置の交換などを行う必要がある。
(2023.11.11更新)