メディアコンバータ 【media converter】 メディコン
概要
メディアコンバータ(media converter)とは、銅線や光ファイバーなど、異なる素材や方式の伝送媒体(メディア)の間で信号などを変換し、相互に通信できるように接続する装置のこと。回線の一方が光ファイバーであるようなものを特に光メディアコンバータという。単にメディアコンバータといった場合はイーサネット(Ethernet)のツイストペアケーブル(UTP/STP)向け規格と光ケーブル向け規格の間で相互変換を行う小型の通信装置のことを指す場合が多い。ツイストペアケーブル(銅のより対線ケーブル)は対応機器が安価でLANの標準として広く普及しており、光ファイバーは長距離を安定して伝送できるという特性があるため、離れた位置にある機器やネットワーク間を光ファイバー回線で中継する用途などに使われる。
リピータ型とブリッジ型(スイッチ型)
銅線側と光ファイバー側の通信速度が同一で、特定の通信規格のみに対応する製品を「リピータ型」(リピータタイプ)、異なる複数の通信速度や通信規格に対応し、銅線側が低速でも中継できる製品を「ブリッジ型」(ブリッジタイプ)あるいは「スイッチ型」(スイッチタイプ)という。
1芯型(1心型)と2芯型(2心型)
光ファイバーの信号線(芯線/心線)を1本用い、双方向の通信で共用するタイプを「1芯型」(1心型)、2本を用いてそれぞれが一方向ずつを分担して送受信するタイプを「2芯型」(2心形)という。2芯型の場合も2本の光ファイバーを束ねて1本のケーブルにしたものを用いることが多い。
これ以外にも、マルチモード光ファイバーを用いるかシングルモード光ファイバーを用いるかで分類する場合もある。
FTTHサービス等での利用
FTTHサービスなど光ファイバーを用いた通信サービスでは、ONU(光回線終端装置)などの加入者宅側の終端装置内にメディアコンバータが内蔵されており、宅内側のコンピュータや通信機器とはメタルケーブルのイーサネットや無線LAN(Wi-Fi)などで接続するよう設計されている。これにより、一般的なネットワーク機能があれば特殊な設備や装置がなくても回線に接続できるようになっている。
(2018.3.20更新)