イメージスキャナ 【image scanner】
概要
イメージスキャナ(image scanner)とは、紙面など平面的な対象物の表面を読み取って画像データとしてコンピュータなどに取り込む装置。書類や写真、図版などを画像としてコンピュータに入力することができる。単に「スキャナ」とも呼ばれる。コンピュータの入力装置の一種で、原稿面に光学ヘッドをかざして光源から光を当て、反射光を光学センサーで読み取って表面の様子を電気信号に変換する。ヘッドは微細な光源とセンサーが一列に並んだ細長い形状が多く、これを原稿面に沿って上から下に走査して全体の画像を得る。
読み取った画像は点の集まりとして表現され、どのくらい細かく画像を読み取るかの性能指標として「ppi」(pixel per inch:ピクセル毎インチ)や「dpi」(dot per inch:ドット毎インチ)が使われる。200dpiなら対象面の長さ1インチを200の点の集まりに分解して読み取る。この値が高いほど、原画に近い精細な画像が得られる。
種類
コンピュータの周辺機器として最も一般的なのは、平たい原稿面に紙面を伏せて置き、下から光学ヘッドを動かして読み取る「フラットベッドスキャナ」(flatbed scanner)である。近年ではプリンタと一体化し、コピー機の機能も併せ持つ「プリンタ複合機」の形で販売されることが多い。
自動原稿送り装置(ADF)で複数枚の原稿を連続的に装置に差し入れて自動的にスキャンする方式の機器は「シートフィードスキャナ」(ADFスキャナ)あるいは「ドキュメントスキャナ」と呼ばれる。多数の原稿を読み取る必要があるオフィス用途などで用いられる。
また、POSシステムでバーコードなどを読み取る「バーコードスキャナ」(ハンディスキャナ)や、銀塩写真のフィルムを読み取る「フィルムスキャナ」、雑誌や書籍の紙面を読み取る「ブックスキャナ」あるいは「スタンドスキャナ」(書画カメラ)など、特定の用途や対象に特化した製品もある。
(2024.9.9更新)