ビットマップ画像 【bitmap image】 ラスター画像 / raster image

概要

ビットマップ画像(bitmap image)とは、画像データの表現形式の一つで、画像を色のついた点(画素/ピクセル)が縦横に規則正しく並んだ矩形として表現したもの。

ディスプレイ画面への表示やプリンタによる印刷はビットマップ形式われるため、コンピュータでも基本的には画像をビットマップ画像として表現・保存・処理することが多い。ファイル形式としては無圧縮のBMP(Windows Bitmap)、可逆圧縮GIFPNG不可逆圧縮JPEGなどが有名である。

任意の画像を表現することができ、特に写真など図形の組み合わせでは表現できない画像の保存に適しているが、内容についての幾何学的な情報などは持たないため、拡大や縮小、変形、合成などの処理をうと内容が不可逆に変質し、画質の劣化、不鮮明化の原因となる。

ビットマップ画像は縦横それぞれの画素数が決まっており、その積が画像を構成する総画素数となる。例えば横1024ピクセル×縦768ピクセルの画像ならば78万6432画素の色情報が並んだデータとして表現される。画像形式によっては解像度(単位長さあたりに並ぶ画素数)の情報を持つものがあり、表示や印刷の際の画像の実際の大きさに反映される。

色情報と色深度

個々の画素が持つ色情報の大きさを色深度color depth)と呼び、色情報のビット数(bppbits per pixel)で表す。例えば、色深度が1bppの場合は各画素は0と1の二値の色情報を持ち、通常は0を黒、1を白に対応付けた白黒画像のことを意味する。

色情報はRGB(Red-Green-Blue)形式など色自体の属性を直接表記したものと、色に番号をつけ、番号と実際の色情報(RGB値など)の対応関係を別のデータとして与えるインデックスカラーindexed color)方式がある。16~32bppの場合は前者の方式(RGBの各値を5~8ビットずつ並べる)であることが多く、8bppの場合は後者の場合が多い。8bpp256色)はインデックスカラー以外にもモノクロ256階調グレースケール形式(白黒と254段階の灰色)にも用いられる。

また、色情報として透明色を設定したり、各画素ごとに透明度アルファ値)を設定できる形式もあり、他の画像と重ね合わせたときに背後の色が透ける表現ができる。32bppの場合はRGB各8ビット透明度8ビット(256段階)とすることが多い。

ベクター画像

一方、画像を図形を表す数値情報の集合として表現した形式はベクター画像ベクトルグラフィックス)と呼ばれる。画像を点や線分、面などの図形の描画情報の組み合わせとして表したもので、画質を劣化させることなく自由に拡大・縮小や変形ができる利点がある。表示や印刷をう際には最終的に特定の画素数のビットマップ画像に変換(ラスタライズ)される。

(2019.1.25更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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