光学ドライブ 【optical drive】 オプティカルドライブ

概要

光学ドライブ(optical drive)とは、外部記憶装置(ストレージ)の一種で、記憶媒体(メディア)にレーザー照射など光学的な方法でデータの読み書きをう駆動装置。CDドライブDVDドライブBlu-ray Discドライブ(BDドライブ)などが該当する。

記憶媒体には中心に穴の開いた樹脂製の円盤(ジャケットやカートリッジに収められていることもある)が使われるのが一般的で、使用する際にはこれを装置の中心にある軸(スピンドル)に固定する。

軸は高速で回転し、表面に円周状に彫られた溝に沿ってレーザー光を照射する。表面の微細な凹凸や化学的性質の違いなどによって反射光が変化するため、これをレンズ(光ピックアップ)で読み取ってデータに変換する。書き込みドライブの場合には、レーザーを照射して表面の状態を変化させることによりデータを記録する。

トップローディング (top-loading)

ディスクドライブ装置への挿入方式の一つで、機器の筐体上面にドライブがあり、蓋が開いて上からディスクを出し入れするものをトップローディングという。

最も古くから用いられている方式の一つで、CDラジカセやコンポ、DVDプレーヤー、家庭用ゲーム機などで多く見られた。装置の構造が単純で操作も分かりやすい反面、蓋の開閉のため機器上方に空間が必要なことや、光学ドライブを必ず機器上面に設けなければならないなどの制約もあり、近年ではあまり見かけなくなった。

フロントローディング (flont-loading)

ディスクドライブ装置への挿入方式の一つで、機器の筐体前面(側面)からディスクを挿入するものをフロントローディングという。

ドライブ前面に細長いスリット状の挿入口があり、ここにディスクを差し込んで内部で固定することで読み書きをう。挿入口からトレイやキャディが前面にせり出し、これにディスクを入れて戻すタイプの装置(トレイローディングやキャディローディング)と、スリット自体に直にディスクを挿入するスロットローディングに分かれる。

スロットローディング (slot-loading/スロットインドライブ)

ディスクドライブ装置への挿入方式の一つで、装置前面に設けられた細長い口に媒体を直接差し込むものをスロットローディングという。

磁気ディスクなど媒体をカートリッジなどに包んだ構造の装置でよく利用されていた仕組みだが、光学ディスクのように媒体がむき出しの装置でも一般的に利用されるようになっている。トレイなどより装置の体積や開口部の面積がコンパクトなため、車載機器や携帯機器など大きさに制約のある場合によく利用される。

トレイローディング (tray-loading)

ディスクドライブ装置への挿入方式の一つで、ドライブに内蔵されているトレイを引き出してディスクを置き、トレイごと装置内に引き込まれていくものをトレイローディングという。

筐体の構造上、トップローディングを採用しにくいパソコンの内蔵光学ドライブなどで最も一般的な方式。出し入れの際、ディスクはトレイに乗っているだけなので縦にしたり逆さまにすると使えないが、引っ掛かり部分を作って向きに関係なく使用できるようにした製品もある。

キャディローディング (caddy-loading)

ディスクドライブ装置への挿入方式の一つで、「キャディ」と呼ばれる専用のカートリッジにディスクを入れて装置の差込口に挿入するものをキャディローディングという。

初期の光学ドライブ装置で用いられた方式で、読み書きの安定性を高めるためにキャディで固定していたが、機器の信頼性向上によりディスクを直に装置に出し入れする方式が主流となり、姿を消した。

(2022.5.19更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
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