読み方 : ピーエックスイー / ピクシー
PXE【Preboot eXecution Environment】PXEブート/PXE boot
PXEとは?

起動の流れは次のとおりである。電源を入れると、NIC(ネットワークインターフェース)に組み込まれたPXE対応ファームウェアが動作し、DHCPサーバからIPアドレスと起動サーバの所在を取得する。続いてTFTPと呼ばれる軽量なファイル転送プロトコルを使い、サーバからブートローダをダウンロードして実行する。その後、OSイメージを受け取りシステムが起動する。
主な用途のひとつは、多数のコンピュータへのOS一括展開である。各端末にDVDなどのインストールメディアを用いて個別作業する必要がなく、サーバ側から一括してセットアップを進められる。新規導入時の初期構築だけでなく、OSが起動しなくなった端末の復旧や診断プログラムの実行にも使われる。
もう一つの有力な用途はディスクレス端末の運用である。ハードディスクやSSDなどのストレージ装置を内蔵しないシンクライアント端末を配備し、起動のたびにサーバからPXEでOSを読み込む構成とする。ストレージの故障リスクがなく、OSやアプリケーションソフトの管理をサーバ側に集約できることから、コールセンターや金融機関の端末などで導入されている。
PXEは1990年代後半に米インテル(Intel)社が策定した規格で、現在では大半のパソコンやサーバのNICに標準で組み込まれている。近年ではUEFIベースの起動環境が普及しており、従来のBIOS向けPXEとは設定方法が異なる場合がある。ネットワークから起動情報を取得する性質上、不正なサーバへの接続によって意図しないプログラムが実行されるリスクがあるため、Secure Bootと組み合わせたり、認証機能の導入によってセキュリティを確保することがある。
(2026.5.28更新)