メザニンカード【mezzanine card】ドーターボード/daughter board

概要

メザニンカードとは、電子基板に機能を追加するため、専用のコネクタを介して基板に重なるように平行に取り付けられた小型の電子基板のこと。コンピュータマザーボードに取り付けるものや、拡張カードに取り付けるものがある。
メザニンカードのイメージ画像

主基板上に設けられた専用の端子(コネクタ)を介して接続し、基板に特定の機能を追加する小さな基板を指す。主な用途として、追加的な機能を分離して別売りのオプションとすることや、国によって規制が異なる機能などを分離して集約し、主基板は共通仕様で生産・販売できるようにすることなどがある。

標準化団体のIEEEでは汎用的なメザニンカードの標準規格として「CMC」(Common Mezzanine Card)をIEEE 1386として規格化しており、カードの寸法や端子形状、電気的な仕様などを定めている。派生規格として、端子や通信仕様をPCIバス規格に適合させた「PMC」(PCI Mezzanine Card)規格も定められ、一般にはこちらがよく用いられる。

なお、“mezzanine” (メザニン)は「中二階」「立体架台」などの意味で、主基板の上に平行に重なるように取り付けた姿をなぞらえて付けられた名称である。また、“daughter” (娘)の名称は、電子機器の主基板を「マザーボード」(mother:母)と呼ぶことから連想されたものとされる。

(2025.11.9更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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