アンチエイリアス 【anti-aliasing】 スムージング / smoothing / アンチエイリアシング
概要
アンチエイリアス(anti-aliasing)とは、コンピュータで文字や図形を描画・表示する際に、斜線や曲線などに発生する微細な階段状のギザギザした部分(ジャギー)を目立たなくする手法。輪郭の色と背景色の中間色を段階的に配置する。コンピュータでは画面や画像を色の付いた点あるいは格子(画素/ピクセル)が縦横に規則正しく並んだものとして表現するため、線や輪郭が斜めになったり曲がったりしている部分は画素を階段状に並べて擬似的に表現する。
白い背景に黒い文字を表示したときのように、図形部分の色(前景色)と背景色のコントラストが大きいと、このような階段状になっている部分のギザギザした様子がはっきり目視できるようになる。これを「ジャギー」(jaggy)という。
アンチエイリアスでは境界部分にある各画素について、本来なら前景色であるはずの領域の面積と背景色であるはずの面積を勘案して中間色を割り出し、背景側に向かって前景色から次第に背景色になっていくように段階的に着色していく。境界にある画素の一部が様々な濃度の中間色となり、ギザギザが目立たなくなる。
アンチエイリアスの弊害
アンチエイリアスを駆使することで文字などを表示するときに画素数が少ない場合にも滑らかで美しい表示とすることができるが、単純な描画や表示よりも処理に時間がかかり、色数が増大するため保存・伝送する場合にデータ量が大きくなることがある。また、小さな文字や画像などに適用すると中間色が適用される領域の割合が大きくなりすぎ、全体的にぼやけて不鮮明な状態になることがある。
(2024.4.1更新)