NIC 【Network Interface Card】 ネットワークインターフェースカード / Network Interface Controller / ネットワークインターフェースコントローラ

概要

NIC(Network Interface Card)とは、コンピュータなどの機器を構内ネットワーク(LAN)に接続するためのカード型の拡張装置。筐体背面や側面などに用意された拡張スロットなどに挿入して使用する。本体内蔵の装置を指す場合もある。

接続するネットワークの種類によって仕様やコネクタ形状などが異なるが、単にNICといった場合は最も普及している「イーサネット」(Ethernet)に接続するためのコネクタ(RJ45端子)や通信用ICなどを内蔵した拡張カードのことを指す。

イーサネット規格は様々な世代や仕様に分かれており、同じRJ45ポートを備えていても対応している規格や通信速度は製品ごとに異なる。現在は100Mbpsで通信可能な100BASE-TXと1Gbpsで通信可能な1000BASE-Tに両対応した製品が主流となっている。

拡張カード以外にもUSBアダプタ型の製品などもあり、これらを総称して「ネットワークアダプタ」「LANアダプタ」「Ethernetアダプタ」などという。「NIC」をこの総称の意味で用いることもある。さらに、コンピュータの設定画面などでは無線LANWi-Fi)に接続するための「Wi-Fiアダプタ」や、内蔵Wi-Fi接続機能も総称してNICと呼ぶ場合がある。

かつてはコンピュータ本体にネットワーク機能が用意されておらず、拡張スロットなどにNICを差し込んで機能を追加するのが一般的だったが、現代では有線あるいは無線(あるいは両方)のネットワーク通信機能が内蔵されている機種がほとんどで、単体のNIC製品を用いることは少ない。

本体内蔵型も含めたネットワーク機能の総称として用いる場合は、「NIC」を「Network Interface Controller」の略とする場合もある。また、物理コンピュータ内部にソフトウェアにより仮想的に構築した仮想マシン(VM)では、ソフトウェアで再現されたネットワーク接続機能を「仮想NIC」(vNIC)と呼ぶことがある。

(2024.2.24更新)

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試験出題履歴

ITパスポート試験 : 平23秋 問58

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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