ジャギー【jaggy】
概要

デジタル画像は、縦横に格子状に並んだ正方形のピクセルの集合として構成される。水平・垂直の線であれば各ピクセルが整然と並ぶため滑らかに見えるが、斜め線や曲線をピクセルで表現しようとすると、その境界が滑らかにならず段差状になる。これがジャギーの発生原因である。
解像度が低いほどジャギーは顕著に現れる。ピクセルが大きいほど段差も目立ち、逆に解像度が高くなるほどピクセルが細かくなってジャギーは視覚的に目立ちにくくなる。また、ビットマップ形式の画像を拡大した際にも、画素(ピクセル)自体が引き伸ばされるため斜め線や曲線部分にジャギーが発生しやすい。
ジャギーを軽減する技術として広く使われているのが「アンチエイリアシング」(antialiasing)である。輪郭付近のピクセルに前景色と背景色の中間色を割り当てることで、段差を視覚的にぼかして滑らかに見せる。輪郭がわずかにぼける代償はあるが、グラフィック編集ソフト、Webブラウザ、ゲームエンジンなど多くの処理系で標準的に適用されている。3DCGの描画では「MSAA」「FXAA」「TAA」など複数の方式が用途に応じて使い分けられている。
文字の表示においても同様の問題が生じる。文字の輪郭データをピクセルに変換するラスタライズ処理では、特に小さいサイズの文字でジャギーが読みやすさに直接影響する。オペレーティングシステム(OS)やフォントレンダリングエンジンはアンチエイリアシングや「ヒンティング」(hinting)といった補正処理を組み合わせて文字を描画している。
なお、あえてジャギーを残した表現が使われる場合もある。初期の家庭用ゲーム機では解像度や処理性能の制約からジャギーの発生は避けられず、そのギザギザを含めたピクセル表現が当時の画像スタイルとして定着した。ドット絵やレトロゲームの分野では、ジャギーは視覚的な特徴として意図的に活用されることがある。