TWAIN 【Tool Without An Interesting Name】
概要
TWAIN(Tool Without An Interesting Name)とは、コンピュータ上で実行中のアプリケーションソフトからイメージスキャナなどの入力機器を制御して画像データを取り込むための技術仕様を定めた標準規格の一つ。WindowsやmacOS、Linuxなどで利用できる。イメージスキャナのドライバソフトとアプリケーション(画像編集ソフトなど)の双方がTWAINに対応していれば、アプリケーションからコンピュータに接続されたスキャナを呼び出して画像を取り込み、すぐに編集を始めることができる。
実際にはドライバ側がスキャナを利用するための操作画面を提供する形になっており、利用者はこれを操作して設定や読み取り範囲などを指示して画像のスキャンを実行する。取り込んだ画像データはドライバ側からアプリケーション側に伝送され、アプリケーションの編集画面上に表示される。
TWAINは1992年に大手画像機器メーカーなどによる同名の業界団体(TWAIN Working Group)によって最初の仕様が策定された。2005年に第2版(TWAIN 2.0)が策定され、近年も2015年にTWAIN 2.4が、2021年にTWAIN 2.5が発表されている。
かつてはアプリケーションからスキャナを呼び出す標準的な手順がなかったため、スキャナメーカーなどが提供する取り込み用のソフトウェアを起動して画像を取り込み、画像ファイルとして保存してアプリケーション側から開き直すといった手間がかかっていたが、主要なグラフィックスソフトメーカーやスキャナメーカーがTWAINに対応したため、手軽にスキャナによる画像取り込みができるようになった。
(2023.8.25更新)