dGPU 【discrete GPU】 ディスクリートGPU

概要

dGPU(discrete GPU)とは、単体のICチップとして実装されたGPU(Graphics Processing Unit)製品。通常はビデオカード(グラフィックカード)に搭載されて販売される。同世代の製品では高性能・高機能(・高価)であることが多い。

GPU3次元グラフィックス3DCG)の描画や動画の圧縮・展開などで利用される特定の数値計算に特化した演算回路を大量に内蔵したチップで、これらの処理で多用される演算をCPUよりも高速に並列実行することができる。

dGPUは単体のICチップで、VRAMなど他のチップや制御回路と共にビデオカード実装され、デスクトップパソコン拡張スロットに差し込んで接続する。家庭用ゲーム機などの組み込み機器やノートパソコンなどの携帯機器の場合には、マザーボードCPUなどと並んで直に実装される場合もある。

CPU内蔵型(iGPU)に比べ設計・製造・コストなどの面で制約が少なく、同世代の製品の中で最も高いグレードの製品がdGPUとして提供される。単体のGPUチップの性能も高いが、基板上にGDDR系規格などビデオメモリ専用の高速・広帯域メモリチップを搭載し、データ入出力や画面描画なども内蔵型より有利であることが多い。

もともと単にGPUという場合はdGPUを指していたが、近年ではほとんどのCPU製品がGPU内蔵型となったため、単体のGPU製品を区別するためにこのような表現が用いられる。米NVIDIAエヌビディア)社の「GeForceジーフォース」シリーズや、米AMD社(の旧ATI Technologies部門)の「Radeonレイディオン」シリーズが有名。

(2022.5.24更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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