デジタル一眼レフカメラ 【DSLR】 Digital Single Lens Reflex camera / デジ一眼
概要
デジタル一眼レフカメラ(DSLR)とは、撮影レンズから入ってきた光をそのままファインダーで確認し、撮影することができるデジタルカメラ。旧来のフィルム式の一眼レフカメラの記録部分を撮像素子やメモリなど電子回路の組み合わせで置き換えたもの。
目次
解説 一般にデジタルカメラは「コンパクトデジタルカメラ」(コンデジ)と、「デジタル一眼レフカメラ」(デジ一眼)に分かれる。コンデジは撮影用のレンズとファインダー(背面の覗き窓)が分かれているのに対し、デジ一眼はレンズが捉えた光をそのまま背面で見ることができる。
デジ一眼はほとんどの機種がレンズ交換式になっており、別売りのレンズを購入して付け替えることでズーム倍率や画角などを希望の状態に調整することができる。かつてフィルム式一眼レフカメラを製造していたメーカーの製品では、フィルム式のレンズをそのまま流用できる製品もある。
デジ一眼はコンデジに比べ機構が複雑で高価であり、筐体サイズや重量も大きく、レンズ交換式のため薄型の製品もない。一方、撮影者が見たままを撮影することができ、画質や性能も高いため、プロやハイアマチュア向けの中高級機として普及している。
特に、2010年代以降、コンデジはスマートフォンのカメラ機能に代替されほぼ市場を失ったが、デジ一眼は高性能な撮影専用機材として写真の質を追求する業務用途やホビー用途では健在である。「デジタルカメラ」と言えばほぼ一眼タイプを指す状況となりつつある。
ミラーレス一眼カメラ (MILC:Mirrorless Interchangeable-Lens Camera)
レンズ交換式のデジタルカメラのうち、光学式ファインダーを取り除いて液晶画面などで代用した構造のものを「ミラーレス一眼カメラ」という。コンパクト型と一眼型の中間的な方式。
従来の一眼レフカメラはレンズに入射した光を鏡でファインダーに導いて撮影者が像を確認できるようになっているが、ミラーレス一眼はこの機構が除かれ、イメージセンサーが受光した画像をEVF(電子ビューファインダー)や背面の液晶ディスプレイなどに表示して見ることができるようになっている。
一眼レフカメラに比較して小型軽量で、機械部品が少ないため光学装置が故障しにくい。ファインダーの視野を広くしたり、ファインダーの像に対して画像処理技術を利用したりといったことができる。ただし、センサーや液晶画面の稼働時間が長いため消費電力が大きく、内部に熱がこもりやすい。
また、センサーが受光した像を表示するのに時間がかかるため、入射光を直接見る光学式ファインダーのようには外界の変化に即時に追随することはできない。動きの速い被写体を追う場合などにはこれが問題となることがある。オートフォーカスの性能でも光学式に劣るとされる。