BIND 【Berkeley Internet Name Domain】 named
概要
BIND(Berkeley Internet Name Domain)とは、オープンソースのDNSサーバソフトウェアの一つ。古くからDNSサーバの標準的な実装として知られ、インターネット上で最も広く利用されているDNSサーバの一つである。DNSサーバ実装の事実上の標準として幅広く使われており、UNIX系OSのサーバ向けパッケージなどでは標準のDNSサーバとして同梱されていることも多い。常駐プログラム(デーモン)の標準のファイル名は「named」(name daemon)で、他のDNSサーバもこれを踏襲して実行ファイル名を「named」とするものが多い。
DNSの標準規格として規定されているほとんどの機能を実装しているため高機能だが、複数の異なる種類の設定ファイルを独自の記法に従って記述する必要があるなど設定が複雑で、導入・管理が難しいとされることもある。
広く普及していることもありサイバー攻撃の標的となることが多く、保安上の弱点(脆弱性)が頻繁に発見され、修正版が発行されている。特に、BIND8系統には深刻な脆弱性が見つかっており、設計を刷新したBIND9系統へ移行することが強く推奨されている。
最初のバージョンは1980年代にカリフォルニア大学バークレー校(UCB)で開発された。現在では、インターネットを支える基盤的なソフトウェア開発を推進する非営利法人ISC(Internet Systems Consortium)が開発・配布を管理している。MPL(Mozilla Public License)に基づいてオープンソースソフトウェアとして公開されている。
(2023.9.11更新)