スプーラー【spooler】

一件一件に時間がかかる印刷などの処理でよく利用される仕組みで、処理の要求元やデータの送信元と依頼先の間を仲立ちする。記憶領域に受信した要求を貯めていき、依頼先の処理の進み具合に応じて要求を転送する。
要求元と依頼先が直にやり取りする場合、依頼先が現在の処理を完了するまで要求元は他の処理を停止して待ち続けるか、あきらめて要求を破棄するしか無いが、スプーラーが仲介して要求を待機させておくことで、要求元は依頼先の状態に拘束されず自由に他の処理を進められる。
例えば、コンピュータと周辺機器の間には処理速度に大きな差がある。CPUはナノ秒単位で命令を処理していくが、プリンタは1枚の印刷に数秒から数十秒を要する。文書作成ソフトなどのアプリケーションが直接印刷を制御しようとすると、プリンタが文書を印刷を終えるまで次の処理に移れず、その間、利用者はパソコンをほぼ操作できない状態になる。
多くのOSには「印刷スプーラー」が常駐しており、アプリケーションから印刷データを受け取って、いったんストレージやメインメモリ上のバッファ領域に格納する。その後、プリンタの動作に合わせてデータを少しずつ送り続ける。アプリケーションはスプーラーにデータを渡してしまえば印刷処理から解放され、利用者は他の作業を行いながら印刷の完了を待つことができる。
(2026.4.10更新)