ヒートマップ 【heat map】

概要

ヒートマップ(heat map)とは、データの可視化手法の一つで、映像を被写体の表面温度で色分けするサーモグラフィのように、表や画像を各点や領域のの高低に応じて連続的な色調の変化で塗り分けたもの。

一般的なデータ解析で用いる場合、を2次元の表(行列)などに並べ、各領域をに応じた色(単色の濃淡や明暗で表す場合もある)で着色する。色は最上位20%は赤、次の20%は橙、次の20%は黄…といった具合に閾値を定めて段階的に決めておく。

単に数字が並んだ表に比べ、各色の領域の分布や変化、繋がり具合が視覚的に表現されるため、全体の傾向を素早く把握することができる。数字だけでは気が付かなかった法則性などを発見できる場合もある。地理情報システムなどでは、地図や建物の間取り図などを各領域の統計量や測定値などで色分けしたヒートマップが用いられることもある。

Webページのヒートマップ

Webサイトアクセス解析では、閲覧者がWebページ内のどの領域にどれくらい注目したかを調べ、実際のページに被せるように連続的な色合いの変化で塗り分けた画像をヒートマップという。

一般的な手法では、ページがWebブラウザに表示された際の利用者の操作を記録し、スクロール中に留まっていた時間の長さ、クリックしたリンクの位置、マウスポインタの動き(パソコンからのアクセスのみ)などから長く注目していた領域とそうでない領域を段階的に色分けする。

詳細に調べる場合はユーザーテストを実施し、被験者の視線を記録できる特殊な機材を用いて実際にWebサイトを閲覧してもらう。視線の集まり具合や留まり具合によってページを段階的に色分けする。スクロールの記録からは分からない左右の違いまで詳細に明らかにすることができる。

(2021.5.13更新)

他の辞典による解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
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