インクリメンタルサーチ【incremental search】逐次検索
概要
インクリメンタルサーチとは、キーワード検索において、利用者が文字を入力するたびに検索を実行し、結果をリアルタイムで更新し続ける方式。検索語をすべて入力してから処理を開始する方式とは異なり、1文字入力するごとに候補が動的に絞り込まれていく。

通常の検索機能では、利用者がキーワードを入力し終えてからEnterキーを押すか検索ボタンをクリックすることで結果が表示される。一方、インクリメンタルサーチでは入力開始と同時に検索も始まり、文字が追加されるたびに結果が更新される。例えば、住所録から氏名で検索をする場合、「山」を入力すると「山田太郎」「山田一郎」「山下花子」などの候補が即座に表示され、「田」を追加すると「山田太郎」「山田一郎」に絞られ、「一」を追加すると「山田一郎」が残る。
この方式は、スマートフォンの連絡先検索、WebブラウザのアドレスバーやWeb検索エンジンのサジェスト機能、テキストエディタの文書内キーワード検索、統合開発環境(IDE)のシンボル検索、ECサイトの商品検索など、様々なソフトウェアやサービスで採用されている。
動作の仕組みとしては、キー入力のイベントを検知するたびに検索処理を実行し、マッチする項目を抽出して表示を更新する。端末内のローカルデータを対象とする場合は処理がアプリケーション内で完結するが、サーバ上の大量データを対象とする場合はキー入力のたびにサーバへ検索要求が送られる。後者では過剰な通信を抑えるため、一定時間入力が止まった時点で検索を実行するデバウンス処理が組み合わせて使われることが多い。
利用者にとっては、正式名称やスペルを最後まで入力しなくても目的の項目を見つけられる利点がある。類似する機能に「オートコンプリート」(autocomplete)があり、入力途中の文字列から候補語を提示して入力を補完する。インクリメンタルサーチは入力内容に応じて検索結果そのものを逐次更新する仕組みを指すが、実際の製品やサービスでは両者を組み合わせて提供する例が多く、明確に区別されない場合もある。
(2026.5.31更新)