ROM 【Read Only Memory】 リードオンリーメモリ / 読み出し専用メモリ

概要

ROM(Read Only Memory)とは、半導体などを用いた記憶素子および記憶装置の一つで、製造時などに一度だけデータを書き込むことができ、利用時には記録されたデータの読み出しのみが可能なもの。

コンピュータなどの電子機器を制御するBIOSファームウェアなどを記録するために機器の本体に内蔵されていることが多く、利用者が直に目にする機会はあまりない。家庭用ゲーム機などでは、ソフトウェアの流通手段として、ROMに内容を記録してプラスチック製のケースに納めたROMカセットが用いられることもある。

工場での製造時に一度だけデータを記録するものを「マスクROM」(mask ROM)、工場出荷時には何も記録されておらず、利用者が専用の書き込み装置を用いてデータを記録するものを「PROM」(Programmagle ROM)という。PROMの中には内容の消去や再書込が可能なものがあり、これを「EPROM」(Erasable Programmable ROM)という。

EPROMの一種であるEEPROM(Electrically EPROM)から発展し、電源を落としても記録が消えず、内容を自由に読み書きができるメモリ素子に「フラッシュメモリ」がある。これを当初は「フラッシュROM」と呼んでいたため、スマートフォンタブレット端末などの内部ストレージフラッシュメモリで構成されている場合、カタログなどでこれを「ROM」と表記する場合がある。

なお、単にROMという場合は半導体メモリ素子を利用した製品を指すが、光学ディスクの「CD-ROM」「DVD-ROM」「BD-ROM」のように、メモリ装置以外の読み出し専用記憶装置記憶媒体メディア/ディスク)のことも(比喩的に)ROMと呼ぶことがある。

(2023.4.25更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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