Atom 【Atom Syndication Format】

概要

Atom(Atom Syndication Format)とは、Webサイトの更新情報を配信するデータ形式や、サイトの編集・更新を行うためのソフトウェア間の通信手順(プロトコル)を定めた標準規格の一つ。通常は単にAtomという場合は更新データの形式を定めたAtom Syndication Formatを指す。

Atom Syndication Format

Webサイト上のコンテンツの公開や更新などを自動的に通知するための標準のデータ形式を定めている。ブログサイトやニュースサイト、ネットサービスなどが更新情報をこの形式で配信しており、利用者側はRSSリーダーフィードアグリゲータ)などで受信・購読する。

XMLベースのマークアップ言語で、更新された記事のタイトルやURL、更新日時、要約などを記述することができる。タイトルやURLが変わっても同じコンテンツであることを伝達できるように、各記事には内部的に使用する一意の識別子(ID)を割り当てることができ、通常はUUIDなどを生成して割り当てる。一度の配信(フィード)に複数ページの更新情報を列挙することもできる。

先行するRSSと同種の技術だが、RSSが元にしたRDFResource Description Framework)の仕様が(RSSの目的のためには)複雑すぎたことや、RSSが互換性のない複数のバージョンに分裂したことなどから、まったく新しいフィード形式の標準仕様を目指して開発された。2005年にIETFによりRFC 4287として標準化された。

Atom Publishing Protocol (AtomPub/AtomPP/AtomAPI)

Webサーバ上で運用されているコンテンツ管理システムに対し、外部の別のソフトウェアからページ内容の編集や更新などの指示できるようにするプロトコル(通信規約)。旧称は「AtomAPI」。2007年にIETFによりRFC 5023として標準化された。

HTTPをベースにソフトウェア間で交換されるメッセージを規定したプロトコルで、ブログシステムや(ホスティング事業者による)ブログサービスなどがAtomPubに対応していれば、利用者の手元のパソコンやスマートフォンなどの編集ソフトを通じてコンテンツを管理することができる。

(2018.11.27更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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