DIMM 【Dual Inline Memory Module】
概要
DIMM(Dual Inline Memory Module)とは、コンピュータのメインメモリとして利用されるメモリ基板(メモリモジュール)の一種で、基板の端に並んだ金属端子が基板の表と裏でそれぞれ別の端子として機能するもの。細長いプラスチック基板の片面あるいは両面にDRAMチップ(メモリチップ)が複数実装され、長辺の一方に外部と接続するための数十の金属端子が並んでいる。この端子のある側を、マザーボードなどに設けられた専用の差込口(DIMMスロット、DIMMソケット)に差し込んで利用する。
DIMMの形状や端子の仕様は業界団体のJEDECが標準化した規格が最も普及しており、対応するチップや用途などよって様々なものが存在する。単にDIMMといった場合はJEDEC規格のDIMMの総称を意味することが多い。
DIMMの派生仕様として、物理的なサイズを縮小したものを「SO-DIMM」(Small Outline DIMM)という。基板面積が狭く搭載できるメモリチップの数は少ない。携帯型コンピュータのメインメモリとして、あるいはプリンタやネットワーク機器の拡張メモリなどとして用いられる。
DIMM以前によく用いられいたメモリモジュールは「SIMM」(Single Inline Memory Module)という。形状や仕組みは一見DIMMに似ているが、両面の端子が区別されておらず同じ信号の送受信に用いられていた。DIMMは表裏を分離して別の端子としているため、端子の列の数が同じでも端子数は2倍に増えている。
(2022.5.25更新)