インバータ【inverter】
概要
電源装置のインバータ
電気分野では、直流を交流に変換する装置をインバータという。交流を直流に変換する「コンバータ」(converter)とは逆方向の変換を行うため、このように呼ばれる。パワートランジスタやIGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)などの半導体スイッチング素子を高速でオン・オフさせ、そのパルス列を整形することで交流波形を生成するPWM(パルス幅変調)方式が一般的である。
出力する交流の周波数や電圧を調整できるため、モーターの回転数を任意に制御することが可能である。エアコンや冷蔵庫などの家電製品では、コンバータで一度直流に変換した電力をインバータで任意の周波数の交流に再変換し、モーターの回転数を細かく調整することで消費電力を抑えている。
太陽光発電システムでは、太陽電池パネルが出力する直流を商用電源の周波数に合わせた交流に変換して電力系統へ送り出す系統連系インバータが用いられる。無停電電源装置(UPS)でも、バッテリーに蓄えた直流を交流に変換して機器への電力供給を維持するためにインバータが内蔵されている。
論理回路のインバータ (NOTゲート)
半導体分野では、入力信号の論理値を反転して出力する電子素子をインバータという。入力が「0」(オフ)のとき「1」(オン)を、「1」(オン)のとき「0」(オフ)を出力し、論理否定(NOT)演算を行うことができる。CMOS回路ではPチャネルとNチャネルの相補的なトランジスタを組み合わせて構成され、少ない消費電力で動作する。CPUをはじめとする集積回路の内部で他の論理ゲートと組み合わせて用いられ、複雑な演算回路や制御回路の基礎を構成する。
(2026.6.15更新)
