読み方 : ディーエヌエスサフィックス

DNSサフィックス【DNS suffix】ドメインサフィックス

別名  :domain suffix/検索ドメイン/search domain

概要

DNSサフィックスとは、オペレーティングシステム(OS)のネットワーク設定の一つで、不完全なホスト名が指定されたときに末尾へ自動的に補われるドメイン名のこと。IPネットワーク名前解決を円滑に進めるための設定として様々なシステムで共通して用いられる。
DNSサフィックスのイメージ画像

インターネット上の機器(ホスト)を特定するには、「www.example.co.jp」のようなFQDN完全修飾ドメイン名)が必要である。しかし、組織内のネットワークでは、「filesv1」や「mail」といった短いホスト名だけで通信することが多い。DNSサフィックスを設定しておくと、OSが自動的にドメイン名を補完してFQDNを生成し、名前解決を試みる。

例えば、FQDNが「filesv1.sales.tokyo.intra.example.co.jp」というホストがあるとき、これにアクセスしたいコンピュータのDNSサフィックスに「sales.tokyo.intra.example.co.jp」を設定しておけば、「filesv1」と指定するだけでシステムが続きを補ってFQDNへ誘導してくれる。利用者が毎回完全なドメイン名を入力する手間が省かれる。

DNSサフィックスは複数登録でき、優先度の高い順に試行される。「corp.example.co.jp」と「example.co.jp」の2つが設定されている場合、「mail」というホスト名に対してまず「mail.corp.example.co.jp」を照会し、解決できなければ「mail.example.co.jp」を照会する。また、システム全体に共通するサフィックスとは別に、ネットワークインターフェースNIC)ごとのサフィックスを個別に指定できる場合もある。

設定方法はOSによって異なる。Windowsではネットワーク接続のプロパティグループポリシーで指定し、LinuxやmacOSでは「/etc/resolv.conf」の「search」ディレクティブに記述するか、NetworkManagerなどが自動で設定する。企業などの組織内ネットワークでは、DHCPサーバのオプション設定を通じて各端末へ配信されることが多く、Active Directory環境ではドメイン参加時に自動配布される。VPN接続時には社内向けのDNSサフィックスが正しく配布されていないと、短いホスト名での社内サーバへのアクセスが機能しなくなるため、グループポリシーDHCPによる統一管理が一般的である。

(2026.5.17更新)
 

他の辞典等による「DNSサフィックス」の解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。