スケーリング 【scaling】 スケールする
概要
スケーリング(scaling)とは、(規模などの)増減、(面積などの)拡大縮小、などの意味を持つ英単語。一般の外来語としては「歯石のスケーリング」のように(汚れなどを)剥がしたり削り落としたりすることを表す場合もある。画像や画面のスケーリング
画像や映像、表示装置などの分野では、画像や動画を画面に表示したり、画面をディスプレイ装置などに表示する際に、与えられた表示領域の広さに合わせて像を自動的に拡大あるいは縮小する処理のことをスケーリングという。
拡大処理を「アップスケーリング」(upscaling)、縮小処理を「ダウンスケーリング」(downscaling)という場合もある。像を領域に合わせて引き伸ばしたり間引いたりする処理が基本だが、像の上下左右に余白を追加して拡大したり、上下左右の一部を切り落として縮小する処理が行われる場合もある。
システム規模のスケーリング
情報システムの分野では、装置やソフトウェア、システムなどの性能や処理能力を、要求される処理量に合わせて増強したり縮減したりすることをスケーリングという。
処理能力を増強する際に、単体の性能を向上させることを「スケールアップ」あるいは「スケールイン」、(サーバなどの)稼働数を増やして処理を分散し、全体として処理能力を高めることを「スケールアウト」という。
コンピュータを自前の施設に設置・運用するオンプレミス型のシステムでは、システム規模を変更するには物理的に機器や内部の部品などを増設あるいは削減しなければならないため手間や時間、コストがかかる。近年では、専門の事業者が運営する施設のコンピュータを必要なだけ借りるクラウド型のシステムが普及しており、規模の増減を柔軟かつ迅速に行うことができる。
(2019.2.21更新)