ホスト名 【hostname】
概要
ホスト名(hostname)とは、ネットワークに接続されたコンピュータなどの機器を人間が識別・指定しやすいように付けられる名前。通常は機器に与えられたドメイン名や、その右端にある機器自体を指し示すラベルを指す。ネットワーク上では機器にMACアドレスやIPアドレスなどの一意の番号を割り当てて他と識別するが、人間が長い番号を読み書きしたり覚えておかなければならないのでは不便なため、別名としてホスト名を割り当てて普段はそちらを用いる。
様々な通信システムやプロトコル(通信規約)がそれぞれ機器に命名する仕組みを用意しており、それぞれ命名規約は異なるが、一般的には英数字といくつかの記号(ハイフンなど)を組み合わせたものを用いることが多い。
Windowsのコンピューター名
Windowsネットワークでは、パソコンやサーバ、プリンタなどLAN(構内ネットワーク)上の機器を識別するためにホスト名を付ける。「コンピューター名」「NetBIOS名」などとも呼ばれる。(半角)英数字と「-」「_」など一部の記号を15文字(15バイト)まで入力でき、日本語文字(全角文字)も使うことができる(7文字まで)。
DNSのドメイン名とホスト名
IPネットワークのDNS(Domain Name System)では、特定のIPアドレスに紐付いた、一台のホスト(IP通信可能な機器のこと)を指し示すドメイン名のことをホスト名という。ドメイン名は階層構造で管理されており、各階層の領域名を「.」で区切って並べて表記する。
このうち、最も左にある識別子が一つの特定のIPアドレスに対応付けられている場合、これがホスト名となる。左端部分を含むドメイン名全体である「FQDN」(Fully Qualified Domain Name)をホスト名という場合もある。
例えば、「www.example.jp」というドメイン名で示されるWebサーバが存在する場合、「www」あるいは「www.example.jp」をホスト名という。一方、「example.jp」がどのIPアドレスにも紐付けられていない場合、「example」や「example.jp」はホスト名ではない。ただし、例えば「example.jp」にIPアドレスが割り当てられ、メールサーバとして運用されているような場合、これもホスト名となる。
あるドメイン名にIPアドレスが対応付けられているか否かは当該ドメイン名を管理する権威DNSサーバに問い合わせなければ分からないため、ドメイン名の表記のみから、それがホスト名なのかそうでないのかを知ることはできない。