OID 【Object Identifier】
概要
OID(Object Identifier)とは、世の中に存在する概念や物を識別、指定できるようにする一意の符号の形式を定めた規格。国際電気通信連合(ITU)、国際標準化機構(ISO)、国際電気標準会議(IEC)が共同で標準を策定した。一般的にはコンピュータシステムが扱う対象の識別符号として用いられる。大分類から小分類へ枝分かれしていく木構造(階層構造)となっており、各階層の識別符号は整数あるいは名前(英小文字とハイフンの組み合わせ)で表される。
「1.3.6.1」「iso.org.dod.internet」のように最上位階層を左端に表記し、ドット「.」区切りで右へ向かって分類を詳細化していく。規格上の最上位の要素は「0」(itu-t)、「1」(iso)、「2」(joint-iso-itu-t)の3つが定義されている。
MIBのOID
OID自体は汎用的な規格で様々な分野で用いられるが、IT分野で有名なのはネットワークを通じて機器を監視するSNMP(Simple Network Management Protocol)のMIB(管理情報ベース)への応用で、監視対象の機器や機器内部の装置や構成要素などの指定や識別に用いられる。
この用途では「1.3.6.1.2.1」(iso.org.dod.internet.mgmt.mib-2)以下に展開される「標準MIB」と、「1.3.6.1.4.1」(iso.org.dod.internet.private.enterprises)以下に展開される各メーカー固有の「拡張MIB」がよく用いられる。
(2020.8.16更新)