SNMPマネージャ 【SNMP manager】
概要
SNMPマネージャ(SNMP manager)とは、ネットワーク上の様々な機器をSNMPを通じて一元的に監視・管理するためのソフトウェア。被管理側の機器に導入されたSNMPエージェントと組み合わせて用いる。SNMP(Simple Network Management Protocol)はネットワーク上で機器を外部から管理するための通信規約(プロトコル)で、管理する側の「SNMPマネージャ」(SNMP manager)と、管理される側の「SNMPエージェント」(SNMP agent)の間の通信手順やデータ形式を定めている。
SNMPマネージャは管理する側の機器に導入されるソフトウェアで、ネットワーク上の機器にSNMPを通じてアクセスし、「MIB」(Management Information Base:管理情報ベース)と呼ばれるデータベースを読み取って状態や設定を把握したり、設定の変更や遠隔操作を行うことができる。
管理下の機器を画面上で一覧表示し、一定時間ごとに機器へ問い合わせ(ポーリング)行って現在の状態や設定値などをリアルタイムに映し出すことができる。受信したデータは時系列にログとして記録することができ、過去に起きた事象(イベント)なども記録して一覧することができる。
機器の故障や何らかの異状によりエージェントとの通信が途絶したり、エージェント側からの緊急通報(SNMPトラップ)が行なわれると、これをリアルタイムに把握して管理画面上で警告を表示したり、あらかじめ設定された通信手段で管理者に通知したりする機能が用意されている場合もある。
SNMPマネージャは企業が開発・販売している製品のほか、簡易なものはフリーソフトウェアとして公開されているものもある。大規模環境ではネットワーク管理用のサーバを用意してそこにSNMPマネージャを導入することが多いが、小規模環境では一般的なWindowsパソコンなどに導入して使用する場合もある。
(2022.1.5更新)