ISO 【International Organization for Standardization】 国際標準化機構
概要
ISO(International Organization for Standardization)とは、産業分野の国際標準を定める国際機関の一つ。本部はスイス・ジュネーブ。世界160か国以上が加盟し、各国の国家規格を策定する標準化団体で構成される。日本からは日本産業規格(JIS)を策定する工業標準調査会(JISC)が参加している。分野ごとに専門委員会(TC:Technical Committee)が置かれ、各国機関の代表の意見を調整して標準化を進める。策定された規格には5桁以下の規格番号が与えられ、「ISO xxxxx-p:yyyy」という形式で表記・識別される。
「xxxxx」の部分が規格番号、「p」は複数部で構成される場合の部番号、「yyyy」は制定年または改訂年である。年表示は同じ規格が改訂された場合にどの年度の版かを識別するために記載され、改訂されていない規格には付けないことが多い。
ISO規格には、工業製品や部品の仕様などを定めたものの他にも、用語やコード番号などを定義した規格や、製法や工程(プロセス)、管理手法(マネジメントシステム)の標準を定めた規格、サービスの仕様や水準を定めた規格などもある。
IECとの関係
電気・電子分野の標準化はISOでは扱わず、国際電気標準会議(IEC:International Electrotechnical Commission)が担当している。規格番号の重複を避けるため、ISO標準の規格番号は60000未満、IEC標準の規格番号は60000~79999と定められている。
ただし、どちらとも言えない横断的な分野については合同技術委員会(JTC:Joint Technical Committee)を設け、「ISO/IEC xxxxx」という形式で両機関共通の標準規格を発行している。1987年に情報技術(IT)分野を扱う「JTC 1」が、2009年にエネルギーの効率化や再生可能エネルギーなどを扱う「JTC 2」が設置された。
歴史と名称
ISOは1947年に休眠状態だった万国規格統一協会(ISA:International Federation of the National Standardizing Associations)を改組して設置された。ISOには公用語が英語、フランス語、ロシア語の3つあり、組織名の綴りがそれぞれ異なる。
このため、略称に単語の頭文字をつなげた頭文字語を用いることはせず、ギリシャ語で「等しい」「均質」などを意味する “ἰσοϛ” (isos、英語の“equal”に相当)という言葉を元にISOという略称を定めた。
関連用語
関連リンク (外部サイト)
他の辞典による解説 (外部サイト)
この記事を参照している文書など (外部サイト)
- 国土交通省 都市交通調査・都市計画調査「都市計画GIS導入ガイダンス」にて参照 (2005年3月)