ICANN 【Internet Corporation for Assigned Names and Numbers】

概要

ICANN(Internet Corporation for Assigned Names and Numbers)とは、IPアドレスやドメイン名など、インターネット上で利用される識別情報の割り当てや管理、運用ルールの策定などを行う国際的な非営利法人。

IPアドレスやドメイン名AS番号、ポート番号など、インターネット上の通信において識別情報として用いられる各種の情報資源を一元的に管理し、割り当てや改廃、調整、運用ルールの策定などを行っている。ドメイン名については新しいトップレベルドメインの導入や、DNSルートゾーンの管理なども行っている。

1998年にIANA(Internet Assigned Number Authority)などが行っていた資源管理を引き継ぐ受け皿として設立された団体で、「IANA」の名称はICANNの番号資源管理部門の名称として存続している。設立後も一部の業務で米商務省の監督下に置かれていたが、2016年に完全民営化された。

RIR/NIRとの連携

IPv4アドレスやIPv6アドレス、AS番号など世界で重複しないよう割り当てる必要がある番号資源については、世界を5つに分けた地域ごとに置かれた「RIR」(Regional Internet Registry:地域インターネットレジストリ)へ管理をブロック単位で割り当て、ブロック内の割り当て権限を移譲している。

RIRは域内のインターネットサービスプロバイダISP)事業者などの申請に基づいて自らの管理するブロックの中から番号資源の割り当てを行う。一部のRIRでは国・地域を管轄するNIR(National Internet Registry:国別インターネットレジストリ)へ割り当て業務を移譲している場合もある。

日本はNIRが置かれた国の一つで、日本のNIRである「JPNIC」(日本ネットワークインフォメーションセンター)がアジア太平洋地域のRIRである「APNIC」(Asia Pacific Network Information Centre)へ加盟して資源の割り当てを受けている。

(2024.1.23更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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