IPA【Information-technology Promotion Agency】情報処理推進機構
IPAとは?

日本のIT社会の推進を技術と人材の両面から担う、経産省の外郭団体である。産業界や教育機関と連携しながら、情報システムの普及に伴う技術的・制度的な課題に対し、調査研究や支援事業を通じて産業基盤の整備に関与している。
人材育成分野では、国家試験「情報処理技術者試験」や国家資格「情報処理安全確保支援士試験」などの実施が特に知られている。試験はITパスポート試験や基本情報技術者試験など複数の区分から成り、企業の採用活動における客観的なスキル指標としても利用されている。
人材育成事業はこれに留まらず、優れた発想を持つ技術者の発掘と育成を目的とした「未踏IT人材育成事業」や、学生対象のセキュリティ教育合宿である「セキュリティ・キャンプ」なども展開している。これらは実務における課題解決能力の向上を重視した施策として実施されている。
情報セキュリティ分野では、セキュリティセンター(ISEC)や産業サイバーセキュリティセンター(ICSCoE)を設置し、国内のサイバーセキュリティ向上に向けた制度の運営を担っている。ソフトウェアなどの脆弱性情報を集約して公開するデータベース「JVN」(Japan Vulnerability Notes)をJPCERT/CCと共同で運営している。さらに、サイバー攻撃の情報を産業界で共有する「サイバー情報共有イニシアティブ」(J-CSIP)の主催や、IT製品のセキュリティ品質を評価・認証する「ITセキュリティ評価及び認証制度」(JISEC)の運用なども行い、企業や組織が安全にITを利用できる環境の整備に取り組んでいる。
IPAの前身は、1970年10月に設立された特別認可法人である情報処理振興事業協会である。その後、行政改革の一環として組織の改組が行われ、2004年1月に現在の独立行政法人へと移行した。設立当初から日本国内における情報処理技術の普及と発展を支える立場にあり、時代の変化に応じて事業内容を拡充してきた経緯を持つ。近年ではサイバー攻撃の高度化やIT人材不足といった社会的課題への対応も求められており、情報セキュリティ分野における役割は一段と重みを増している。