バックドア 【backdoor】
概要
バックドア(backdoor)とは、攻撃者が侵入に成功したシステムに設ける接続窓口で、管理者や利用者に気付かれないよう秘密裏に設置され動作する遠隔操作用のプログラム。「バックドア」とは「裏口」という意味で、ここを経由することで正規の利用者認証やセキュリティ対策などを回避してこっそり遠隔操作することができる。ネットワークを通じてシステムへの不正侵入に成功した攻撃者が設けることが多いが、コンピュータウイルスなどが感染する際に、外部からの操作を受け入れるための窓口として設置する場合もある。
バックドアは侵入に利用したソフトウェアの脆弱性やアカウント情報などは用いずに、別の手段により実装されるため、侵入に気づいた管理者などがソフトウェアを更新するなど侵入経路に悪用された問題点を修正しても、影響を受けずに再び侵入することができる。
不正アクセスなどが確認された際に、悪用された個所の修正などに留まらず記憶装置の完全消去やオペレーティングシステム(OS)の再インストールなどを行うべきとされるのは、バックドアを消去するためでもある。
また、システムの開発元や国家の情報機関などが、秘密裏に利用者の監視や情報の窃取などを行なうため、製品の開発時などにあらかじめバックドアを設ける場合もある。そのような事例では利用者側での対策は困難となる。
(2020.2.27更新)
「バックドア」の関連用語
他の用語辞典による「バックドア」の解説 (外部サイト)
資格試験などの「バックドア」の出題履歴
▼ ITパスポート試験
【令5 問73】 攻撃者がコンピュータに不正侵入したとき、再侵入を容易にするためにプログラムや設定の変更を行うことがある。この手口を表す用語として、最も適切なものはどれか。
【平26春 問61】 マルウェアに関する説明 a~c とマルウェアの分類の適切な組合せはどれか。a 感染したコンピュータが、外部からの指令によって、特定サイトへの一斉攻撃、スパムメールの発信などを行う。
▼ 基本情報技術者試験
【令4修12 問37】 企業内ネットワークやサーバに再侵入するために攻撃者が組み込むものはどれか。
【令3修7 問39】 企業内ネットワークやサーバに再侵入するために攻撃者が組み込むものはどれか。
【令1秋 問39】 情報セキュリティにおいてバックドアに該当するものはどれか。
【平31修1 問40】 企業内ネットワークやサーバに再侵入するために攻撃者が組み込むものはどれか。
【平29修6 問42】 企業内ネットワークやサーバに再侵入するために攻撃者が組み込むものはどれか。
【平27修7 問45】 企業内ネットワークやサーバに再侵入するために攻撃者が組み込むものはどれか。
【平26春 問43】 企業内ネットワークやサーバに再侵入するために攻撃者が組み込むものはどれか。
【平24修12 問44】 企業内ネットワークやサーバにおいて,侵入者が通常のアクセス経路以外で侵入するために組み込むものはどれか。
【平23修6 問46】 企業内ネットワークやサーバにおいて,侵入者が通常のアクセス経路以外で侵入するために組み込むものはどれか。
【平22秋 問44】 企業内ネットワークやサーバにおいて,侵入者が通常のアクセス経路以外で侵入するために組み込むものはどれか。