vCard 【.vcfファイル】
概要
vCard(.vcfファイル)とは、電子名刺の標準データ形式の一つで、個人の属性や連絡先などを名刺のようにコンパクトなデータとして記述する方式を定めている。ファイルに保存する際の標準の拡張子は「.vcf」。簡素なテキスト(文字)形式のデータ構造となっており、対象者の氏名、所属組織、肩書、電話番号、住所、電子メールアドレス、Webサイトのアドレス(URL)などを記述することができる。電話番号や住所は職場、自宅など複数を区別して併記することもできる。
最初の仕様は米アップル(Apple)社や米IBM社などが設立した業界団体のバージット・コンソーシアム(versit Consortium)が1995年に発表し、翌年には電子メール仕様の標準化を進めるインターネット・メール・コンソーシアム(IMC:Internet Mail Consortium)に移管された。インターネット技術の標準化を行うIETFではvCard 3.0をRFC 2425~2426として、vCard 4.0をRFC 6350として規格化している。
hCard
vCardのデータをWebページ(HTMLファイル)中に埋め込んで記述するためのマイクロフォーマット(microformats)標準をhCardという。
HTML中に個人情報をリストなどとして表記する際、HTMLタグ側に特定の属性ラベルを付与することで、コンピュータ側がvCard互換の個人情報と認識して自動処理できるようになる。例えば、<span class="fn">山田太郎</span> のように記述すれば、「山田太郎」が氏名(fn属性)を表すデータであると認識されるようになる。
(2018.12.18更新)