復号 【decryption】 decode / 復号化
データや信号などを、何らかの目的のために符号化(encode)することがある。盗聴を防ぐための暗号化やデータ量を削減するための圧縮、伝送中の信号の誤りに備えた誤り訂正符号の付与などである。
このように元の状態から変換された符号列から、符号化とは逆方向の変換処理を行い、元のデータに復元する処理や工程を復号という。暗号の場合には、暗号化に用いた秘密の情報(暗号鍵)を用いて元のデータを得ることを意味し、これを用いずに元の情報を復元することは「解読」という。
「暗号」が暗号文の意味を持ち、変換過程のことを「暗号化」というため、同じように「復号化」と表記する例も見られるが、一般には符号の逆変換工程のことを「復号」と呼び、得られたデータを「復号」とは呼ばないため、復号化という表記は誤りであるとみなされることが多い。
英語では “decode” (動詞) “decoding” (名詞)というが、特に暗号の復号のことは “decrypt” / “decryption” あるいは “decipher” ということが多い。(暗号鍵を用いない)解読のことは “attack” “break” “crack” などのように表現することが多い。
(2020.2.6更新)