読み方 : ほんにんきょひりつ
本人拒否率 【FRR】 False Rejection Rate
解説 生体認証では指紋など一人ひとり異なる身体的特徴をあらかじめ登録しておき、認証を試みた人物の特徴が本人のものに一致するか照合する。その際、本人が認証を試みているのに本人であると認識できず、他人であるとして拒否してしまう割合のことを本人拒否率という。
例えば、本人による認証を1000回繰り返し、999回が成功、1回が失敗となったら、本人拒否率は1000分の1で0.1%となる。この値は具体的な製品の実装によって異なるが、認証に用いる身体的特徴の種類によっても傾向が異なっている。
これに対し、他人のことを本人であると誤認して受け入れてしまう割合のことを「他人受入率」(FAR:False Acceptance Rate)という。本人拒否率も他人受入率も共に低いシステムが識別精度の高いシステムだが、ほとんどの方式で両者はトレードオフの関係にある。
一方を改善しようとするともう一方は劣化してしまいがちだが、認証システムの性質として誤って他人を受け入れてしまうほうが損害が大きいため、本人拒否率を多少犠牲にしても他人受入率を下げるよう調整されていることが多い。
(2023.7.16更新)
「本人拒否率」の関連用語
他の用語辞典による「本人拒否率」の解説 (外部サイト)
資格試験などの「本人拒否率」の出題履歴
▼ ITパスポート試験
【令7 問69】 バイオメトリクス認証の他人受入率と本人拒否率に関する次の記述中の a,b に入れる字句の適切な組合せはどれか。バイオメトリクス認証の認証精度において,他人受入率を低く抑えようとすると [ a ] が高くなり,本人拒否率を低く抑えようとすると [ b ] が高くなる。
【令3 問69】 バイオメトリクス認証における認証精度に関する次の記述中のa、bに入れる字句の適切な組合せはどれか。バイオメトリクス認証において、誤って本人を拒否する確率を本人拒否率といい、誤って他人を受け入れる確率を他人受入率という。
▼ 基本情報技術者試験
【令5修12 問29】 バイオメトリクス認証システムの判定しきい値を変化させるとき,FRR(本人拒否率)とFAR(他人受入率)との関係はどれか。
【令2修1 問38】 バイオメトリクス認証システムの判定しきい値を変化させるとき,FRR(本人拒否率)とFAR(他人受入率)との関係はどれか。
【平28修6 問39】 バイオメトリクス認証システムの判定しきい値を変化させるとき,FRR(本人拒否率)とFAR(他人受入率)との関係はどれか。
【平27修1 問37】 バイオメトリクス認証システムの判定しきい値を変化させるとき,FRR(本人拒否率)とFAR(他人受入率)との関係はどれか。
【平22修1 問40】 バイオメトリクス認証システムの判定しきい値を変化させるとき,FRR(本人拒否率)とFAR(他人受入率)との関係はどれか。