mTLS 【mutual TLS】 TLS相互認証 / 相互TLS認証 / two-way TLS

概要

mTLS(mutual TLS)とは、WebサーバWebクライアント(ブラウザなど)の間で認証暗号化なうTLSの拡張仕様の一つで、サーバクライアントが互いに相手をデジタル証明書によって認証すること。業務用システムなどで用いられることがある。

TLSTransport Layer Security)は一般に「SSL」(Secure Socket Layer)として広く知られる認証・暗号化方式の後継規格で、WebブラウザWebサーバアクセスする際、サーバデジタル証明書公開鍵証明書)によって認証(なりすました偽物でないことの確認)をい、暗号鍵を交換して以降の通信暗号化する。TLSを併用したHTTP通信ではURLが「https://~」となる。

mTLSはオプションとして用意されている仕様で、クライアントサーバ認証するだけでなく、サーバクライアントから証明書クライアント証明書)を取り寄せて認証ない、名乗り出た本人であることを確かめる。互いに相手方の認証に成功すると、通常のTLSと同様に通信暗号化される。

クライアント側にも信頼できる認証局CA:Ceritificate Authority)が発行したX.509証明書を用意する必要があり運用が煩雑なため、ブラウザからWebサーバに接続する用途ではほとんど利用されない。Web APIを利用したクラウドサービスと外部プログラムの連携やIoTデバイス認証など、機器やシステム間の接続・連携のために用いられることが多い。

(2022.3.3更新)
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
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