ターミナルサーバ 【terminal server】 コンソールサーバ / シリアルサーバ
概要
ターミナルサーバ(terminal server)とは、通信機能としてシリアル接続など近距離の方式しか利用できないような機器を繋ぎ、遠隔からネットワークを通じてアクセスできるようにする中継機器。シリアルポートあるいはコンソールポートに接続することからシリアルサーバ、コンソールサーバとも呼ばれる。業務用の電子機器などでは外部との通信手段としてRS-232Cによるシリアルインターフェースなど、その場でコンピュータとケーブルで直に接続する手段しか用意されていない場合がある。ターミナルサーバはそのような機器をケーブルで接続し、イーサネット(Ethernet)など標準的なネットワークを通じて外部から通信できるようにする。
また、一部のサーバ専用機やネットワーク機器などでは、機器の機能としてイーサネットなどの通信が可能でも、セキュリティ確保などのため管理者による操作は別に設けられたシリアルポートを通じて行うようになっている。このような場合にも、機器自体のネットワーク接続とは別に管理用のターミナルサーバを接続し、安全な通信経路を用いて遠隔から管理者がアクセスできるようにする場合がある。
Windowsのターミナルサーバ/ターミナルサービス
Windows Serverではサーバのデスクトップ画面の表示や操作をネットワークを通じて別のコンピュータから行う機能があり、Windows NT 4.0 Serverではこれをターミナルサーバ、Windows 2000 Serverではターミナルサービスと呼んでいた。
Windows XPの頃からは「リモートデスクトップサービス」(RDS:Remote Desktop Service)としてサーバ以外のデスクトップ版Windowsでも汎用的に利用されるようになり、「ターミナル」の語は使われなくなっていった。
(2018.8.28更新)