.xlsbファイル

概要

.xlsbファイルとは、表計算ソフトMicrosoft Excel(マイクロソフト・エクセル)の標準ファイル形式の一つで、データをテキスト(文字)ベースではなくバイナリ形式で保存するもの。ファイル名の拡張子(末尾の「.」以降)が「.xlsb」になっているファイルで、Excel 2007と2010で用いられる。

Excelは複数のワークシートを連ねた「ブック」(book)という単位でデータをファイルに書き出すが、標準ではファイル名の拡張子が「.xlsx」のファイル形式で保存する。この形式は内部的には複数のXMLファイルなどのテキストファイルをまとめて圧縮した形式となっている。

一方、.xlsbファイル形式はExcel 2003以前までに標準だった.xlsファイル形式と同じバイナリ形式でデータを記録し、内部を文字情報として表示・編集することはできないようになっている。xlsx形式に比べるとファイルサイズが小さく、ファイルを開く処理が高速で、マクロを保存できるという違いがある。

xlsx形式は他のテキストベースのMicrosoft Office標準ファイル形式(.docxなど)と共に「Office Open XML」形式として仕様が標準化されており、多くの他社製ソフトウェアで読み書きできる。.xlsbファイルも仕様は公開されているが対応しているソフトウェアは限られている。Excelも標準対応していたのは2010までで、Excel 2013以降は過去のデータの互換性のために残されている。

(2021.11.19更新)
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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