コンソールポート 【console port】
概要
コンソールポート(console port)とは、ルータやネットワークスイッチが備える通信ポート(端子)の一つで、コンピュータと直に繋いで管理者が操作を行うためのもの。古くはシリアルポート(RS-232C)だったが近年ではUSBポートや他のポートと同じイーサネットポート(RJ45)となっている。ネットワーク機器は通信用にイーサネット(Ethernet)ポートやWi-Fi通信回路などを備えているが、それとは別に管理用のポートが設置されている。脇に「CONSOLE」「CON」などと記載されているのがコンソールポートで、管理用のコンピュータとケーブルで直に繋いで通信する。
コンソールポートからは機器内部の管理システムにアクセスすることができ、コンピュータのターミナルソフトなどを通じてコマンドライン方式で対話的に操作することができる。機器の記録や状態の取得、設定の変更などを行うことができる。セキュリティを高めるため、これらの機能は通信用のポートからはアクセスできない。
古くはRS-232C通信用のD-Sub9ピン(DB9)やD-Sub25ピン(DB25)コネクタなどが採用されており、一般的なパソコンなどで普及していたシリアルポートと繋いで通信していた。21世紀に入るとパソコンからシリアルポートが廃止されるようになったため、コンピュータ側がUSBコネクタやRJ45端子になっている変換ケーブル(ロールオーバーケーブル)が使われるようになった。
現在ではコンソールポートとしてUSBポートや他の通信ポートと同じRJ45(Ethernet)が用意されている機種が多いが、これらも通信方式としてはシリアル通信(RS-232C)を利用する。また、コンピュータとイーサネットで通信する管理専用のRJ45ポートを備えた機種(シリアル変換を行わない)も増えてきており、「マネジメントポート」「管理ポート」などと呼ばれる。
(2021.7.28更新)