読み方 : けいろしゅうやく
経路集約【route aggregation】ルート集約
別名 :スーパーネット化/supernetting/プレフィックス集約/prefix aggregation/ルートアグリゲーション/スーパーネッティング
概要
経路集約とは、複数のネットワーク経路をまとめて一つの経路として扱う技術。ルータが保持する経路表(ルーティングテーブル)の項目数を減らすことで、処理効率を高める。

ルータはパケットの転送先を決めるため、宛先ネットワークごとの経路情報をルーティングテーブルとして保持している。インターネットの規模が拡大するにつれ、このテーブルのエントリ数は膨大になり、転送先の検索に時間がかかる上、メモリ消費も増大する。経路集約はこの肥大化を抑えるための手法であり、ISPなどがコアルータの管理負荷を軽減するために行うことがある。
IPアドレスの共通部分に着目することで集約を行う。例えば、「192.168.0.0/24」から「192.168.3.0/24」までの4つのネットワークは、上位22ビットが共通しているため、「192.168.0.0/22」という一つの経路にまとめられる。集約対象のアドレスは互いに隣接している必要があり、まとめられた経路はより短いプレフィックス長で表現される。IPv4とIPv6のどちらにも適用でき、CIDR表記に基づくプレフィックス長の調整によって実現される。
集約にはネットワークの安定性を高める効果もある。特定のネットワーク内で障害が発生しても、集約された経路情報自体に変化がなければ、障害の通知が外部へ波及するのを防ぐことができる。個々のサブネットの状態変化が上位の経路情報に影響しないため、ルーティングの更新量が減り、ネットワーク全体の動揺を抑えられる。
一方、集約によって内部の詳細な経路情報が外部から見えなくなるという面もある。設計が不適切な場合、パケットが意図しない経路をたどったり、障害時に迂回経路が正しく機能しなかったりする問題が生じることがある。到達性を損なわない適切な粒度で集約することが求められ、アドレスブロックの割り当て段階から集約しやすい構成を意識した設計が、安定した運用の前提となる。
(2026.4.28更新)