BFD 【Bidirectional Forwarding Detection】 双方向フォワーディング検出

概要

BFD(Bidirectional Forwarding Detection)とは、互いに隣接するルータが一定時間ごとにパケットを送り合って相手方と疎通しているか監視するための通信規約(プロトコル)。RFC 5880として標準化されている。

BFDが有効に設定された隣接ルータは一定時間(一般的には数十ミリ秒)ごとに相手方に短いメッセージを発信し、相手方からも同様に短い間隔でパケットが届く。設定された一定時間(受信間隔に指定した倍率を乗じた時間)、連続して相手からの受信が途絶えると途中の経路が断絶したと判断し、ルートの切り替えに着手する。

一般的にルーティングプロトコルによる障害の検知と切り替えには通信の途絶から数十秒単位で時間がかかることが多いが、BFDを有効にした場合には1秒前後といった極めて短時間で障害検知と切り替えを実施することができ、損害を最小限に抑えることができる。

ルータは自身のポートや隣接スイッチなどに由来する通信の途絶は即座に検知できるが、隣接ルータまでの途中のL2経路上に何段階もケーブルやネットワークスイッチなどが設置されている場合、これらに由来する問題は物理的に検知することができない。このような場合にBFDを有効にしておくことで、途中経路の異状を素早く把握することができる。

(2020.10.30更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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