L7スイッチ 【layer 7 switch】 アプリケーションスイッチ / コンテンツスイッチ / Webスイッチ / レイヤ7スイッチ / L4/L7スイッチ
概要
L7スイッチ(layer 7 switch)とは、ネットワークの中継機器の一つで、プロトコル階層でいうアプリケーション層(OSI参照モデルでは第7層)の制御情報を元に転送処理を行う機器のこと。TCPやUDPのポート番号などの情報も利用する製品はL4/L7スイッチ、L4-7スイッチなどとも呼ばれる。通常のネットワークスイッチはL2スイッチ(レイヤ2スイッチ)であり、送信元や宛先のMACアドレスなどリンク層(第2層)の情報を利用するが、L7スイッチではHTTPなど最上位のプロトコルの制御情報を解析して転送の可否や転送先の判断などを行う。単にL7スイッチという場合はWebコンテンツの送受信に使われるHTTPの情報を参照する製品のことを指すことが多い。
HTTPパケットのヘッダに記載された接続先のURL/URIやCookie、セッションIDなどの情報を読み取り、あらかじめ設定されたルールに基づいて隣接するWebサーバなどから接続先を選んで転送する。複数のWebサーバ間で外部からの接続要求を振り分けて負荷分散を行うロードバランサ(load balancer)として用いられることが多い。
HTTPヘッダを参照するため、特定のURLパターンを持つ接続要求を特定のサーバへ誘導したり、セッション管理に矛盾が生じないようCookieなどから直前のアクセスと同一のサーバへ誘導するといった高度な制御が可能となっている。
(2018.11.7更新)