ロンゲストマッチ 【longest match】

概要

ロンゲストマッチ(longest match)とは、ルータ経路選択を行う際の原則の一つで、宛先IPアドレスに該当するネットワークが経路表に複数ある場合に、最もアドレスのネットワーク部(サブネットマスク/プレフィックス)が長いものを優先する決まり。

ルータは経路を選択する際に、経路表ルーティングテーブル)を参照して次に送信すべき隣接ルータを決定する。経路表には宛先ネットワークのアドレスと送信すべき隣接ルータをセットにしたデータが並んでおり、転送するパケットの宛先IPアドレスに該当するネットワークを探す。

経路表に宛先IPアドレスが含まれるネットワークが一つだけであれば対応する隣接ルータに送れば良いが、複数の宛先ネットワークが該当する場合がある。そのようなときは、サブネットマスクで示されるアドレスのネットワーク部の長さを比較し、最も短いものを採用する。

例えば、「10.1.1.1」への経路を探す際、経路表に「10.1.0.0/16」と「10.1.1.0/24」が掲載されいる場合、どちらを選択しても宛先まで届けることは可能だが、前者はネットワーク部が16ビット、後者は24ビットであるため、より長い後者を選択する。

(2023.1.21更新)
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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